JB23ジムニー駆動系オイル交換時期
・マニュアルトランスミッションオイル
・トランスファオイル
・フロントデフオイル
・リアデフオイル
ジムニーの駆動系オイルは全て4万キロ毎、シビアコンディションの場合は2万キロ毎となっています。
雪道走行・チョイ乗り・高速道路利用とシビアコンディション該当する事が多いので基本的には2万キロ毎に交換するようにしています。
規定トルク(締付トルク)
■MTマニュアルミッション
レベルプラグ(フィラープラグ)23N・m
ドレンプラグ 23N・m
■トランスファ
レベルプラグ(フィラープラグ)23N・m
ドレンプラグ 23N・m
■デファレンシャル(前後共通)
レベルプラグ(フィラープラグ)50N・m
ドレンプラグ 27N・m
全て10mmのスクエアです。
運が良ければ9.5sqのラチェットでも緩みますが、デフは固着しやすいので専用工具を使った方が安心です。
ミッションのフィラーは狭いところにあるのでこの短いタイプが必要です。
何のオイルでもそうですが抜いてからフィラー(注ぎ口)が固着してて開かなかったりすると最悪レッカー呼ぶ羽目になりますので必ず先にフィラーを緩めておきましょう。
オイル粘度
・MT(マニュアルトランスミッションオイル)
75W-80 GL-4 1.3L
・トランスファーオイル
75W-90 GL-4 1.1L
・デフアレンシャルオイル
80W-90 GL-5 フロント1.7L リヤ1.4L
【注】以下私なりに調べた結果使用しても問題なさそうなオイルを紹介していますが、純正指定以外のオイル銘柄、粘度、グレードの使用は自己責任でお願いしますm(_ _)m
厳密にやるなら3種類用意しなければなりませんが、そんなにしょっちゅうやるわけじゃないし全種用意して中途半端に残ったやつを保管しておくのはダルいのでどれかを共通にして効率よくやるべくオイルを選びます。
ギヤオイル動粘度一覧表
これはジムニーのために調べたものではないので関係のない(使いそうもない)粘度のオイルも入ってます。公式発表のものだけでなく真偽不明のデータも混ざってますので参考程度にお願いします。
メーカー | 商品名 | 粘度 | グレード | 40℃ 動粘度 |
100℃動粘度 | 粘度指数 | 備考 |
ワコーズ | WR7590G | 75W-90 | GL-5 | 86.5 | 14.5 | ||
RG7590LSD | 75W-90 | GL-5 | 90 | 14.8 | |||
MT-75 | 75W-90 | GL-5 | 82.5 | 14.8 | |||
RG8090R | 80W-90 | GL-5 | 132 | 16.8 | |||
RG5120LSD | 80W-120 | GL-5 | 180 | 20.8 | |||
LOVCA | マルチ | 75W-90 | GL-5 | 82.29 | 15.43 | 201 | VHVI |
スポーツ | 75W-90 | GL-5 | 80.86 | 14.88 | 195 | エステル VHVI | |
レーシング | 75W-90 | GL-5 | 98.49 | 15.05 | 161 | エステル PAO | |
TAKUMI | マルチギア | 75W-90 | GL-5 | 91.22 | 15.56 | 182 | HIVI |
マルチギア | 80W-90 | GL-5 | 130 | 14.99 | 118 | 鉱物油 | |
ガルフ | シンギヤー | 75W-90 | GL-5 | 104.2 | 16.61 | 173 | エステル PAO |
プロガード | 75W-90 | GL-5 | 87.54 | 14.21 | 168 | 鉱物油 | |
ニューテック | ZZ-31 | 75W-85 | GL-5 | 109.5 | 13.15 | 142 | エステル系 |
モービル | モービルーブHD | 80W-90 | GL-5 | 146 | 14.5 | ||
モチュール | モーチルギヤ | 75W-80 | GL-5 | 58.8 | 10.1 | 160 | |
75W-90 | GL-5 | 114.1 | 18.1 | 176 | |||
中外 | パイロンレーシングギヤ | 75W-90 | 79.6 | 14.62 | 193 | ||
パイロンギヤLSD | 75W-80 | SM/CF | 51.69 | 9.239 | 163 | ||
75W-90 | GL-5 | 91.22 | 15.56 | 182 | |||
オメガ | 690 | 75W-80 | 59.69 | 10 | 157 | ||
ロイヤルパープル | マックスギヤ | 75W-90 | 100 | 16.5 | 179 | ||
シンクロマックス | 39 | 7.5 | 162 | ||||
レッドライン | MP | 75W-90 | GL-5 | 115 | 16.4 | 155 | |
NS | 75W-90 | GL-5 | 95 | 15.6 | 176 | ||
MTL | 70W-80 | GL-4 | 56.2 | 10.6 | 183 | ||
MT-85 | 75W-85 | GL-4 | |||||
MT-90 | GL-4 | 90 | 15.6 | 185 | |||
A.S.H.(アッシュ) | 75W-90 | GL-6 | 84.5 | 14.3 | |||
80W-90 | GL-6 | 125.3 | 16.6 | ||||
見辛いので後日ソートできるような表に作り直す予定です。
オイル選びの注意点
粘度は指定より柔らかいのを入れるのはちょっと怖い。
多少硬いのを入れる分には問題なさそうだけど極端に硬くすると燃費が落ちる。
GL-4指定のミッションにGL-5入れたらシンクロ傷めるぞ問題。
GL-5のオイルにはミッションのシンクロ(真鍮)を傷める成分(硫黄系、塩素系の極圧添加剤)が多く入っている場合があるので使うなって話なんだけど、シンクロを傷めにくい極圧添加剤が使われているものや、極圧添加剤からシンクロを保護するような添加剤が別途入っていて問題なく使える商品もあるので使う場合はそこの見極めが重要です。
今回使用したオイル
ベースオイルや添加剤の品薄、高騰により2022年からギアオイルの品薄が続いていて、これ使いたいのに売り切れやんけ。ってことが多々あって選ぶのが大変でした。
①75W-90 GL-5だけどミッション可のオイルで全部いく。
②ミッションとトランスファに75W-90、デフに80W-90。
③ミッションだけ別にしてトランスファとデフに75W-90または80W-90。
ミッションに不具合がなければ①で行きたいところですが、冷間時のギアの入りの悪さがひどいので(原因は主にクラッチのレリーズベアリングで、以前はグリスアップすれば改善されましたが最近は完全に改善されなくなったのでミッション自体にも不具合がありそう)今回は③でミッションだけちょっと高級なオイルを使うことにしました。
今回ミッションに使用したのはロイヤルパープルの75W-90です。
ロイパのオイルが良いという噂はかねがね聞いていたのとJB23のミッションとの相性も良いというレビューを見たのでこれに決めました。
交換後1000キロ程走行しましたが不具合はなく、ギアチェンジ時のフィーリングがスムーズになりました。
寒冷地で75W-90では固すぎでは?という方にはこれを混ぜて粘度調整するという方法もあるようです。
これ単品では絶対に使わないでください。柔らかすぎてミッション壊れます。
75W-90の100℃動粘度が16.5、シンクロマックスは7.5、純正の指定粘度のやつだは公表されてないけどおそらく10位と予想。
50:50で混ぜたら16.5+7.5=24÷2で、、12だったら大丈夫そうだけどそんな単純計算なものかも良くわからないので私はやめておきました。
トランスファ、前後デフはこれにしました。
75W-90と80W-90の100度動粘度を見ていると、多少差はあるけど気にする程の事ではなさそうな気がします。同じ銘柄なのに80W-90の方が柔らかいパターンもあるし(TAKUMI)。
ミッションオイルは上から入れると楽です
ミッションドレンボルト。
フィラーは狭いところにあります。
ドレンボルトのマグネットには鉄粉がそこそこ付いていました。
前回ディーラーでやってもらったんだけどシールテープや液状ガスケット使った形跡が、あるっちゃあるけどほぼないに等しい。
以前ディーラーでテーパーボルトについて聞いたところ、液ガスはおまけみたいなものでそんなことより規定トルクでしっかり締めてやることが大事です。って言われたんだけど、もしかして本当に使ってないのか?
と思ったら抜いたオイルの中に液ガスの破片っぽいのが漂ってました。
約4万キロ走行しましたがオイル自体はきれいです。
シールテープでも問題ありませんが、DIYやっていると外でも使う機会があるので(エンジンヘッドカバーパッキン交換時など)持っておくと便利です。
ミッションオイルを入れていきます。
実は上から入れると楽という情報を得たので今回は漏斗(オイルファンネル)とホースを使って入れていきます。
ちょっと分かりづらいですが、茶色っぽいホースが上から来てフィラーに差さってます。
DIYで交換する場合大抵の人は下からオイルを入れると思います。この狭い隙間を確認しながら灯油ポンプでシュポシュポやるとマジでオイルまみれになるんですよ。
あの臭いオイルが服に付いたり顔や髪に付いたらマジで地獄です。
上(エンジンルーム側)から見るとこんな感じ。
モノタロウで購入した「オイルファンネル(ノズル付き)容量1200ml」という商品を使ってます。
ホースの長さが60cm以上あれば類似品でも問題なく使用できると思います。
ロイパの正規代理店がSOD-1との相性が抜群に良いって記事を書いていたので規定量の10%(ミッションオイル総量1.3Lなので130ml)添加します。
うお、マジで紫だ。
ロイパ ボトル1本946ml SOD-1 130ml
オイル量1300-946-130=224
こんな感じで計算、計量して無駄なくオイルを使えるのも上入れの良いところ。
ボトル2本目から250ml計量して入れれば溢れてくる予定だったのですが溢れてこず、追加で50ml入れたらフィラーから溢れてきたのでフィラーボルトを締めました。
トランスファオイル交換
やりやすい位置にあるので難しいことはありません。
廃油はきれいでドレンの磁石にも鉄粉はほとんど付いていませんでした。
オイルシリンジ(サクションガン)は安物を買うと漏れるというレビューが多いのでちょっと高いけど評判の良いヤマダ製を使っているのですが、今回ハンドル側から漏れが発生。
購入して3年位、使った回数は10回未満だと思うんだけど。
くそー。
デフオイル交換
リアデフのフィラーボルトの固着がひどく、ブレーカーバーを使っても外れる気がしなかったのでインパクトを使いました。
高かったけどこれがなければ手詰まりってことが多々あったのでDIY車いじりするなら用意しておくと便利です。
リアデフのドレンは磁石が大きくなってて結構鉄粉付いてます。
暗くてわかりずらいですがフロントのドレンは磁石が小さく、鉄粉の量は少なめでした。
フィラープラグだけテーパーボルトではないのでガスケットが必要です。
新車の時に付いていたのはプラスチック?樹脂?のようなガスケットで、何度か再利用してきたのでそろそろ新品をと品番を調べたところこのプラっぽいガスケットは廃盤になり代替品は銅製になっていました。
今回フィラーを外す時にかなり苦戦したのはこのプラ製ガスケットの再利用が原因のような気がしています。
左がフロントデフ、右がリアデフ。
リアの方が汚れていて黒くなってました。
今回の感想
オイルまみれになるからミッションオイルは自分ではもうやらないと決めていましたが、今回の上から入れる方法なら全く汚れずにできました。
オイルの汚れ具合やドレンマグネットの鉄粉の状況を見るとミッションとリアデフは2万キロ毎に交換した方が良さそうですが、トランスファとフロントデフは4万キロ毎でもいいかもしれません。

ジムニーDIYいろいろやってますので見てやってくださいm(_ _)m
コメント